◆ 恋はするものじゃなくて落ちるものだ。

  だとしたら。

 恋の終わりは、どうなんだろう。

 終わらせよう、と思って終わらせるものなのか。それとも、気がついたときには、その恋は終わってたりするものなのか。

 そんなことを考えてみた、しんしん雪が降る午後。

 ◇

  1月4日。セイと、会った。

 セイの、笑顔が好きだった。セイに微笑みかけられると、それだけで自分は本当に幸せな気分になれた。

 セイの、声が好きだった。セイに名前を呼ばれると、それだけでとけちゃいそうだった。チョコレートみたいにジワジワ、ゆっくり。でも、確実に。
 
 セイの、後ろ姿が好きだった。がっしりとした背中。広い背中。抱きつくと、いい匂いがした。あったかい背中にぎゅっと抱きつくと、それだけで不安なんて吹っ飛んで幸せな気持ちになれた。

 セイの、すべてが好きだった。大好きだった。

 一昨年の夏、セイと別れた時は「好き」なのに別れた。あの別れは自分の中で「終わらせよう」という思いで自らが「終わらせた」恋だった。

 だけど、今回は何かが違った。

 終わらせようとか、そんなことの前に、もう私たちの恋は既に終わっていた。それは、なんとなくだけどセイも分かってたみたいで「ヨリを戻そう」とか、そういう話はしなかった。

 無理矢理、終わらせた恋というものは再び復活することもあると思う。だけど、気がついたときに終わってた恋っていうものは、もう復活することは無いのかもしれない。すくなくとも私の場合は。そして、恋愛感情の消えた先に友情が芽生える。

 セイとは、もう恋愛関係に発展することは無い。だけど、今後も友達として、仲良くしていくことはできそうだ。

 どんな形であったとしても、セイとは仲良くしていたいし。セイが私に幸せになれ、っていったように私もセイには幸せになってほしい。心から幸せになってほしいと思ってる。

 なんだかスッキリした。心の靄が消えた。

 ありがとう、セイ。

 

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